三菱製紙 株式会社

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Q.

震災から2ヶ月経ちました。直後から今日まで氷見さんの気持ちの変化はどのような物がありましたか?

A.

まずはこの度の3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に、心よりお見舞申し上げます。また、弊社製品におきまして、多大なるご迷惑をお掛けしておりますことも、深くお詫び申し上げます。


さて、震災から2ヶ月強が過ぎました。この震災時は私も外出中で「尋常では無い強い揺れ」を感じ、道路に立ち止まり、立っていることすら困難な状況でした。ある程度、揺れが収まった後、脳裏に浮かんだのは「この後どうなってしまうのだろう?」という強い「恐怖感」と「不安感」でした。その日は、同僚と一緒に何とか会社までたどり着いたものの、いわゆる「帰宅難民」となり、会社で一夜を過ごしました。翌日になり被災地工場の様子も詳細が見えてなかったものの、人的被害がグループ全体で幸いにして数名(6名)の怪我人で済んだことが判明し、この点は、本当に奇跡的なことだったと感じております。


被災地工場の被害状況については、北上事業本部、白河事業所はともに軽微だった為、おかげさまで既にフル稼働となっております。しかしながら、洋紙の主力工場であります八戸工場は津波の影響から被害状況が甚大であり、工場建屋1Fが浸水、その位置に配置されていた電気系統の被害が大きく、建屋及び抄紙機本体の被害は比較的軽微だったものの、長期に渡り操業停止せざるを得ない状況でした。この様な厳しい状況下ではありますが、今回の弊社の被災に対し数多くのユーザー様から心温まるお見舞や励ましを多々頂戴致しております。現在の心境と致しましては、皆様方のご期待に添えるよう、一日でも早く八戸工場を復興させたい気持ちで一杯です。

Q.

三菱製紙さんは出版関連も深くかかわっておられ、定期刊行物等の対応は大変苦労されたと思いますが、苦労した点、エピソード等はありますか?

A.

出版社様始め、数多くのユーザー様から今回の被災に対し、大変寛大なるご配慮を頂戴致しました。「他銘柄での代納」「寸法の変更」「納期調整」「発刊日の変更」「他社様の製品への変更」等、枚挙にいとまがございません。緊急事態であったとはいえ、大変なご迷惑をお掛けしお詫び申し上げると共に、ご協力頂いたことにつき、御礼申し上げます。


また今回の震災において業界一丸となって対応して頂いたことも感謝しております。弊社以外でも被災された製紙会社様はありますが、「製品の供給に最大限対応する」をモットーに、業界一丸で助けて頂いたことにつきまして、深く御礼申し上げます。

Q.

震災直後は都内の倉庫、配送がパニック状態になりました。現時点の貴社在庫状況はどのように改善されましたか?

A.

配送面におきましてもご面倒をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。都内の主要倉庫で大きな被害を受けたのは「新木場」の倉庫があげられます。今現在は良品・不良品の区分けほぼ完了し「有明」「芝浦」倉庫共々通常業務に戻っております。

Q.

八戸工場の状況に何か変化(人心面、物理面)はありますか?

また復興計画、震災対策等簡単に教えて下さい。

A.

今現在、八戸工場では一日も早い復興を目指し、日々全力を尽くし前進しております。全社一丸、非常に高いモチベーションを持って全力で取り組んでいます。震災直後は燦々たる状況でしたが、今現在は散乱していた瓦礫を片づけ、道路を確保、まずは東日本の電力不足解消に寄与する為、パワープラントを早期に立ち上げました。今現在重油ボイラー2台、リサイクルボイラー、石炭ボイラーが既に運転中であり、東北電力様に送電を開始しました。(5/21~5万kw)弊社の専用岸壁にも4/25には4万トンクラスの大型チップ船も入港しました。


また、運休していた八戸臨海鉄道も5/13に試運転を実施し、正常に動くことが確認され、弊社工場内引込線も6/2に運転を再開致しました。これにより物流体制はほぼ復興致しました。抄紙機・塗抹機の稼働予定ですが、発表致しました通り5/24から一部抄紙機・塗抹機を順次稼働させ、今上期中に一部銘柄を除き八戸工場主力製品の生産体制が整う予定です。フル生産が可能となるのは平成23年12月になる見込みです。

Q.

今、我々卸商に期待することは何かありますでしょうか?(何でも言って下さい)

A.

まずは今回の震災において多大なるご迷惑をお掛けしたこと、お詫び申し上げると共に、様々なご対応・ご協力を頂き、改めて御礼申し上げます。ここ暫くはご面倒、お手数をお掛けすることになると思いますが、ユーザー様の負担が出来る限り最小限に抑えて頂けるよう、引き続きご協力を頂戴し、弊社工場が復興の際は是非震災前同様、弊社製品のご使用、お切り替えの程、何卒、宜しくお願い申し上げます。

Q.

この震災に対し「これからの三菱製紙」として我々が関わる業界に向けてメッセージをいただければと思います。

A.

弊社品をご愛顧頂いている方々に対し、いち早く製品を供給し、今まで通り、安心してご使用頂けるよう、"粉骨砕身"復興計画遂行を目指し、尽力して参ります。今後とも「三菱製紙」製品の変わらぬご愛顧を賜りたく、何卒宜しくお願い致します。




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