紙んぐあうとvol9


9月19日~21日まで、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパスにて第6回「THE TOKYO ART BOOK FAIR」が開催された。会場の最寄りはJRの信濃町駅。訪問は開催二日目の土曜日午後だったが時間とともに増える来場者で会場は熱気に包まれていた。

略して「TABF」と表記されることもある同フェア。今回はアジア、欧米を中心に22か国以上の国からアート系出版社、ジンメイカー、アーティストなど約300組が参加。印刷・製本を集中的に集めた「PRINTER SECTION」やケータリングエリア「FOOD SECTION」などがあり、開場時間は概ね午後7時~9時までとクローズが遅めなのが特徴だ。

印刷加工に携わるエキスパート集団、印刷加工連。(有)篠原紙工、(株)小林断裁、鈴木製本(有)、(株)東北紙業社、(有)コスモテック、(株)ALL RIGHTの6社がチームを組んでの参加。物販コーナーの人だかりもすごかったが、セミオーダーの名入れノートをつくるコーナーが大人気。さらに「Foil Chips」という箔のチップ見本は色チップのようにちぎれて、おまけにタック加工が。アイデアが面白い。

このブースはブックデザイナーの名久井直子氏と「デザインのひきだし」編集長津田淳子氏、グラフィックデザイナーの大島依提亜氏、勝部浩代氏のTABF限定ユニットが展開。気に入った紙を販売、番号を振った景品の何かが必ず当たる300円の「かみくじ」はまるで縁日のよう。珍しいところでは広島の平和祈念千羽鶴を再生した紙も販売していた。

階段下に作られたブースで、束見本をメインにした珍しい展示。束見本を各所に並べ、ラベルのないボトルで作った「ツカクテル」を味わうという趣向。束見本を持参すると1冊につきドリンク1杯無料(3杯まで)というサービスもユニークだった。

「Rail Line Alphabet Book」など前号で特集したOPLの展示品を手がけた橋詰冬樹氏のブース。受賞作のアルファベットブックや来年の王子製紙カレンダーの「Papiergraph」のデスクカレンダー版も展示・販売。デスクトップ版カレンダーには撮影時に使用した用紙と実際に印刷している用紙の明細が記載されている。

そして、紙業界から出店していたのは「OPL出張所」「ペーパーモール」「大和板紙」「竹尾」など。インクジェット適性を持たせた和紙の出展も見受けられた。出品していそうな『すっぴん紙』は残念ながら見当たらなかった。